ネットコミュニティ

http://blog.japan.cnet.com/sasaki/2006/11/post_8.html
http://blog.japan.cnet.com/sasaki/2006/11/post_9.html

まぁ、佐々木さんの本「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501)」持ってたりするわけだけど、やっぱり、この佐々木さんって方はプロだね。丁寧で、対象への理解の上に論理があって、その魅せ方もちゃんと考えられてる文章。
内容は、ネットコミュニティとはどういうもので、オーマイニュース編集部の対応がいかに不味いものであったかって話。オーマイの経緯は面白さの部分で、まぁ、悪い例として処理しとけばいいんだけど、ネットコミュニティに関する考察は上手くまとめられていて勉強になった。

インターネット上のコミュニティ、CGMというのはある種の「空気」のようなものをネット上に作り出すことであって、そこに集まってきたさまざまな人たちは、ともに同じ「空気」を醸成していく。その「空気」は制度でもアーキテクチャでもなく、あくまでも言葉にできない皮膚感覚のようなものであって、運営企業の側が細心の注意をしなければ簡単に壊れてしまうし、一度壊れてしまえば、元通りにはならないのだ。

つまりは主導権はユーザーの側にあるのであって、運営側にはない。このあたりの「主権」をどう見るかが、実のところ、ネットコミュニティではもっとも重要な概念なのだ。

ところで、オーマイの話なんだけど、やっぱマスメディア側で育った人が今からコミュニティ主導でやろうとか言っても無理だよね。編集長としてジャーナリストの鳥越さんつれてきたのもあまり意味がないのではないのかね。鳥越さんの記事は鳥越さんの記事として読めばいいのであって、市民記者とはレベルというか準備、前提が全然違うでしょ。てか、鳥越さんとか有名な人を連れてきて集客しようってアイデアがそもそもマスメディアチックな気が。
ジャーナリストな方々はその腕を持って人々を導けば良いのでは。コミュニティを含め、システムを管理するのはジャーナリストの仕事でも、編集者の仕事でもないよ。
で、フラットな組織の管理ってのは、かなり難しい。